職場での人間関係、ご近所との人間関係、家族間での人間関係、趣味やサークルでの人間関係、学校での人間関係、友人との・・、恋人との・・、ボランティアでの・・、
挙げればきりがないくらい多種多様な場面で、さまざまな問題やトラブルに悩んだり、それを取り巻く人達の複雑に入り交じった感情や、出口の見えない状況に追いこまれていくパターンに出くわしたりします。
そしてよくあるのが、環境が変わっても毎回同じようなパターンに出くわしてしまっている人も多く見受けられたりします。
では、なんでいつも同じようなパターンを繰り返すのか?
例えば、職場で上司や同僚・後輩の言動に納得できない。 何で自分ばかりが・・・許せない。 相手の方が間違っているのに・・・。 なんてこともをよくあったりします。
ある人は我慢して耐えたり、ある人はストレスが溜まり体調を崩したり、またある人は感情がコントロールできなくなって爆発させたりと、さまざまな形で表れます。
アメリカで提唱されたコミュニケーション方法で「アサーション」というのがあリます。そして、そのお陰で耐える力がついたことは成長するためにも必要なことだと思います。
自分の意見を飲み込むことで我慢したり、一方的に自分の主張を押し通したりせずに、相手を尊重しながら自分の気持ちもチャント伝えるコミュニケーション方法です。
このようなアサーティブなコミュニケーションを身につけることも、人間関係を円滑に進める上では非常に重要なスキルではないかと思います。
只、その手法がすべての人に通用するわけでもなく、それだけで相手との関係や問題が解決するわけでもありません。
努力して頑張っているつもりでも、どうしても相手との関係が上手くいかず、あの人と関わるのは無理なんてことになったりします。
上手くいかない理由の一つとして考えられるのは、自分の考えや意見が正しいと思い込んで、間違っている相手のことを変えようと努力されていることがあったりします。
その思考のベースにあるのが、間違っている相手が変われば問題が解決するという、信じて疑わない自身の思い込みがあります。
相手の考え方や癖、行動を治して貰うためにとるコミュニケーションが、そもそもの円滑な人間関係を阻んでしまうことになっているのではないでしょうか。
変えようとすればするほど、相手はより頑なに拒んでしまうことになります。
そうすると、さらに相手との関係がこじれてしまい、円滑な人間関係を続けることが難しくなります。
そこでは「致命的な7つの習慣」という 人間関係を破壊してしまうコミュニケーション7つを唱えています。
1つ目は「批判する」です。
例えば、なんで分からないの? あなたのために言っているのに。 こんなことも分かんないの。という感じです。
2つ目は「責める」です。
あなたのせいでこうなったんだ。 お前がもっとしっかりしていればこうならなかったんだ。 なぜやらなかったんだ。とかです、
3つ目は「文句を言う」です。
うるさいな。 めんどくさいな。 なんで私がやらないといけないの。とかです。
4つ目は「ガミガミ言う」です。
相手がもうすでにわかっているのに何度も言ったり、正論で迫ったり説教したりすることです。
5つ目は「脅す」です。
次同じことをやったら許さない。 勉強しないと将来困ることになるぞ。 私なんかもうどうなってもいいんだ。とかです。
6つ目は「罰する」です。
言うことを聞かない相手に対しての対抗措置を取ることを言います。 何かを取り上げる。 不機嫌になったり無視をしたりするのもそうです。
7つ目は「褒美で釣る」。 テストで◯◯点とったら◯◯買ってあげる。 ◯◯できたら◯◯してあげる。などです。
これらのコミュニケーションの背後にあるのは、相手の欠点に注目したり、自分が正くて相手が間違っていると思っていたり、また相手を変えようとコントロールしようとする考え方です。
人は他者からコントロールされることを無意識に嫌ったりします。
そのため、一時的に効果があるように見えることもありますが、長い目で見た時には逆効果になってしまいます。
結果的には相手との関係が悪い方向にいってしまうということになります。
アメリカの精神科医の唱えた選択理論心理学というのがあります。
「致命的な7つの習慣」が、もし長年の自分のコミュニケーションのスタイルとして染み付いていたとしたら、それを別の手段に置き換えることはなかなか難しいものです。
この「致命的な7つの習慣」という人間関係を壊してしまうようなコミュニケーションとは真逆の、人間関係を良好にする「身に付けたい7つの習慣」というのも提唱されています。
「致命的な7つの習慣」で思い当たる修正したいコミュニケーションがあれば、一つでも置き換えることを意識的にトライしてみるのはどうでしょうか?
相手をコントロールしようとするのではなく、相手の欲求充足の邪魔をせずに(あるいは満たしながら)、自分の欲求を満たしていく方法として、
致命的な7つの習慣”を、”身につけたい7つの習慣”に代えることができたら、私たちの大切な人との関係はどのように変わっていくでしょうか?
1つ目は 先の「批判する」ではなく「傾聴する」です。
批判して相手を変えようとするのではなく、まずは相手の言うことに真剣に耳を傾けるマインドを持つことにより相手との信頼関係が築きやすくなります。
2つ目は 先の「責める」ではなく「支援する」です。
相手が失敗してピンチな時にこそ、追い討ちをかけるのではなく、そっと手を差し伸べることができると結果は大きく違ってくるのではないでしょうか。
3つ目は 先の「文句を言う」ではなく「信頼する」です。
相手の言動に逐一文句を言うより、任せて信頼することで相手からの信頼を得ることが出来、相手の行動にも変化がおきてきたりします。
4つ目は 先の「ガミガミ言う」ではなく「受け入れる」です。
何度も言われて相手が変わるのは一時的なその場しのぎでしかなく、そこにメリットも効果もほとんどないのではないでしょうか。
良い面・悪い面は誰もが持っています、すべてを引っくるめて受けとめ受け入れることで相手の自己肯定感も育ちます
5つ目は 先の「脅す」ではなく「尊敬する」です。
相手に恐怖心を与えてコントロールするのではなく、尊敬することでお互いの自尊心が高まってきます
6つ目は 先の「罰する」ではなく「励ます」です。
相手に何らかの対抗措置を取るのではなく、励ますことで相手は頑張ろうと向き合うべき現実に向き合えるようになります
7つ目は 先の「褒美で釣る」ではなく「違いを交渉する(歩み寄る)」です。
ニンジンをぶら下げ、自分が主導権を握ってコミュニケーションを取るのではなく、相手と話し合い、お互いにとって良い道筋を探っていくことが関係構築に繋がります
先のコミュニケーションから、「身につけたい7つの習慣」を意識して試みることは、どれ一つをとっても努力を要することかもしれません。
して、単なるテクニックとしてだけで捉えてしまうと、もしかして相手をコントロールしてしまう手段になりかねないことも自覚する必要があると思います。
結局、相手をコントロールするコミュニケーションは、相手に不信感を与え、本能的に対抗心を植え付けてしまいます。
人は変えられないかもしれませんが、自分は変えるこてができます。
自分も相手も幸せになれる関係作りに関して、参考になる「ゲシュタルトの祈り」という有名な詩を紹介します。
心理学でゲシュタルト療法を開発したフレデリック・S・パールズという博士の詩で、成熟した大人の心理を表現したものです。
私は私のために生き、あなたはあなたのために生きる。
私がこの世にあって生きるのは、あなたの期待に応えるために生きているわけではない。
あなたもまた私の期待に応えるために生きているのではない。
私は私。 あなたはあなた。
もしも縁あって私たちの心が触れ合うならばそれは素敵なことだ。
もしも触れ合えないとしてもそれは仕方のないことだ。
課題を考える上で、それは私の課題なのか相手の課題なのか。
相手の課題にむやみに踏み込んで何とかしようとしていないか、相手との境界線(バウンダリー)が重要になってきます。
相手と幸せな関係を作っていきたいのなら、相手が自分の期待通りになることはないのだという現実を受け入れた上で、どこまでならお互いの期待に応え合えるかを、双方が丁寧に探っていくことが大切ではないでしょうか。
相手をコントロールして変えるのではなく、「身につけたい7つの習慣」に習い、受容的な関わりで、相手と一緒に考え一緒に良好な人間関係を築いていけるようになれることを切に願います。
相手を理解し、もっと自分自身を大切に‼️
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